2025.11.29 08:19私が趣味サークルをやめたわけ男女雇用機会均等法、育児休暇制度…政策面では性別による不平等さをなくそうとしているけれど、個人個人の「平等」という感覚にはまだまだほど遠い。そんな経験を語ります私の趣味は女性には珍しい「鉄道」でした。旅行が大好きでしたが、私には車がなかったので、移動はもっぱら鉄道。そのうち時電車の組み合わせで全国どこでも行けてしまうような感覚が楽しく、気が付けば時刻表を眺めていたのです。ふと自分が眺めているこの風景に自分が乗っている列車が入ったらそんな写真になるだろう。それが鉄道写真にチャレンジしようと思ったきっかけでした。とはいえ、写真の撮り方も一眼レフカメラの操作の仕方もわからない。貯金をしてカメラを買い、見よう見まねで撮影していくうちにどんどん写真を撮るのが楽し...
2025.11.29 07:4010億人で声を上げよう〜女性への暴力撤廃デー「11月25日は国連の定めた「女性に対する暴力撤廃デー」です。国連は、今も世界では3人にひとりの女性が生涯に一度以上何らかの暴力を振るわれている、その人数は10億人に相当する、という発表をしています。今年も世界の各地から、「女性への暴力をなくそう」との声が上がっています。また、最近はAIを使ったデジタルの世界での性暴力が、SNSなどを通じて広がっています。内戦状態にある国、女性の地位が著しく低い国で、女性に対する暴力、レイプ、殺人が起こっていると、ニュースで見聞きすることは多いです。それらは10億のうちのほんの一握りです。よその国の出来事だというわけでもありません。例えば日本にも性暴力は溢れています。DVや、それに伴う殺人も日々起こっています。声を上げ...
2025.10.05 15:01共同親権を考える映画「五月の雨」完成クラウドファンディングを募って作成していた共同親権を考える映画が完成いたしました。タイトルは「五月の雨」。ホームページができていますので、こちらからぜひ、ご覧ください。https://maydayrain.com/ホームページに掲載しているドラマパートの登場人物をご紹介します。主演は「虎に翼」にご出演された安川まりさん。被害者のリアルを巧みに表現されています。夫役は巴山祐樹さんです。モラハラのシーンでは迫真の演技をみせてくださいました。今後の上映情報は随時お知らせいたします。■□━━━━共同親権に関する情報を、毎月「あんしんぶん」で発信しています。ぜひこちらもご覧ください。https://cm-network.info/
2025.09.29 20:08韓国の出生率0.75のショックとその裏側0.75に落ち込んだ韓国の出生率。2025年2月の記事にこうあります。 韓国の出生率0.75 上昇は9年ぶりも 依然として世界最低水準 2025年2月26日 このままだと、これまで増え続けていた人口が2022年の5184万人をピークとして下げ続け、2040年には5006万人、それ以降は5000万人を割ることが予想されています。1960年に2500万程度だった人口が急激に増えたのには理由がありました。男の子が欲しくて、男の子が生まれるまで何人でも産んだ時代があったのです。その頃は小学校の1クラスに児童が70人いることもあり、1980年代には、政府が「男女を区別せず、1人だけ産んで元気に育てよう!」との掛け声までかけたほどでした。それが...
2025.09.22 07:05日本における性差別の不可視性と女性に対する犯罪への不十分な対応ージェンダーギャップランキング118位の国の現実先日YouTubeを開くと、ある雑誌のチャンネルの動画がおすすめで出てきました。その動画のタイトルは「男尊女卑より女尊男卑ー中年男性の生きづらさ」でした。 ある芸人がメインで話しているようだったが、気分が悪くなるので動画の本編は視聴していません。 数年前に比べるとこうした内容は減ったものの、今でもメディアがこうしたメッセージを発信することは珍しいことではありません。それは日本が男女平等先進国だからでもありません。他国と比べて男女格差が小さいからでもありません。女性差別の存在を口にするだけで批判される、女性蔑視の強い国だからです。 性別による不均衡が当たり前すぎて、女性自身でさえ自分がされていることが差別だと気づかないほ...
2025.08.28 15:52母の戦争体験 70代半ばの母が13歳の少女だった頃のことです。 母は羽田の近くに住んでいて 飛行機に乗る 兵隊さんの航空食を作る仕事をしていました。 勤労動員です。 昭和19年の東京大空襲のその日、 仕事が休みの母は羽田の海へ アサリを採りに行き、とても疲れて家で眠っていました。 空襲警報が鳴り、 B 29機がたくさん飛んできて、 いつもと様子が違うと判断した母の父は、庭に掘った 防空壕から出るように家族にいい、着られるだけ多く着物を着け 風呂敷 布団を頭から被り、まだ幼い妹を背負い 、一番上 の兄と弟は疎開をしていて不在だったので 、それ以外の家族で多摩川を、20分以上はかけ、主流に向かって歩きました。 手の届くところに 焼夷弾が落ちてきて 燃えた火の粉がパ...
2025.08.15 23:29老いはなぜ忌避される?土曜日の朝の読書会では、『アンチ・アンチエイジングの思想――ボーヴォワール『老い』を読む』(上野千鶴子/みすず書房)を読んでいます。 ボーヴォワールは「老い」の持つネガティブなイメージを取り揃え、「老い」や「老女」といった言葉は、長い伝統によって悪い意味を負わされてきたと言います。その、ネガティブなイメージを持ち続ける「老い」に、人はいつか、誰でも、到達し、遭遇します。老いには抗えない。遠い先の誰かのこととして自分自身が語ってきた他人事だった「老い」に、自分がなる瞬間が来たとき、人は愕然ととするのです。「老い」が自分の身にもやってくることは当たり前なのに、狼狽えてしまう。 ボーヴォワールは「老いるとは、他者になる経験だ」とも言ったそうです。 ...
2025.07.05 23:20女性は、国家のための産む機械ではない 参議院議員選挙が始まりました。 注目される参政党の第一声の中で、参政党代表で参議院議員の神谷宗幣氏が発した「子どもを産めるのも若い女性しかいない」発言に批判が殺到しています。政党代表の口から、女性を産む機械とした考え方が発せられるなんて。 前後の文脈はこうです。 「子ども全然生まれません。ねえ、だから参政党は、少子化にも、ものすごく力を入れて行きます。ねえ、今まで間違えたんですよ。男女共同参画とか。もちろん、女性の社会進出はいいことです。どんどん働いてもらえば結構。けれども、子どもを産めるのも若い女性しかいないわけですよ。ねえ、これ言うと差別だという人がいますけど、違います。現実です。いいですか。男性や、申し訳ないけど高齢の...
2025.07.01 23:30あるこうよ むらさきロード2025は11月24日(月・祝)開催決定! 今年も、2025年11月24日(月・祝)に、第17回「あるこうよ むらさきロード」を開催いたします!むらさきロードは「No SGBV (No Sexual and Gender Based Violence)」を掲げています。 「NO SGBV 女性と子どもに対する暴力を許さない!」をスローガンに東京ウィメンズ・プラザで集会後に青山通りから表参道をパレードして歩きます。 DV虐待サバイバーたちが立ち上がり、被害者が避難するだけでなく、暴力を許さない社会の実現へ声をあげたのが始まり。毎年11月に開催を続けて、今年は17回目となります。 DVや虐待は「女性や子どもは夫(父親)の言うことに従うべき」という家父長制の考えから発生する...
2025.06.14 03:39青森県の野辺地町から声をあげる〜町議会議員 高沢陽子さんの闘い 『女性不在120余年の歴史を破って』(「楽しく比例制をめざす会」主催ZOOMの会)で、高沢陽子さんのお話を聞く機会を得ました。 野辺地町町議会議員の高沢陽子さんは、2018年に当選して現在3期目を務める政治家です。町政施行以来120余年、女性のいなかった町議会に現れた初の女性議員だそう。高沢さんによって、歴史は動いたのです。政治家になろうと思った理由は、長い会社員生活の中で出会った様々な女性差別と、それと戦った経験にあると、お話くださいました。 日本電信電話公社(現在のNTT)に就職した当時は、なんと時短の契約社員扱いで、正社員として認めてもらうのに4年もかかったとか。民営化や通信の発展に伴ない、組織や業務が大きく変わる中のご苦労もあったろうと想像し...
2025.06.11 07:00ノルウェー編〜「北欧の自由・平等への道」をお手本にしたい〜昨年末、四国大学で開催された人権週間イベントで、「北欧の自由・平等への道」と題するクリスティン・イグルム駐日ノルウェー大使の基調講演が行われました。女性政策研究家の三井マリ子さんより、その時の講演録をいただきました。 大使は、最後に「ジェンダー平等・男女平等の進展は、自然に起こるものではない。つまり、変革に資する具体的な対策が必要なのです。これこそが、私の国ノルウェーの経験です。」というメッセージを残しています。日本の私たちも、「自然に起こるものではない」という点には気づき始めていますが、一体どうやって変革したらよいのか、途方に暮れている、という状態ではないでしょうか。北欧の通ってきた道をお手本にして、一歩ずつ進みたいですね。 ● 基調講演『...
2025.06.10 08:00男子厨房に入ろうね地方の介護施設で働く私。わが職場では利用者様の朝食は夜勤者が作ることになっている多い時で18人分の朝食を合計1時間で準備しなくてはならない男性職員は最初ここで「エッ」と声があがる平成生まれ、いや中学・高校で家庭科を習っている世代だ最初のコツを教えるとサクサクと調理できてしまう平均90歳超えの女性たちは「男性がご飯を作ってくれるなんてありがたいことだ」と感動してしまうのだ牛馬のように家事労働をしていた世代である。人が、いや男性が自分の食事を作ってくれる経験なんて今までなかっただろう。しかし、男性利用者は違う「そんなの女がいるんだから 女にやらせろ」と私を指さし、男性職員に言っていることもある人が作ったものを食べ、皿を洗ってもらう。自分でやったことなどなか...