2024.08.30 11:34「おんなは働かなくてもいいんでしょ?」についてこのところ虎に翼から目が離せない。いまさらながら、このドラマには、いまいまのフェミ的要素が満載だ。毎回、後味すっきり。そうそう、そうでなくっちゃ、という、言ってみれば「優等生」的な展開に、あいなるのだ。いってみればNHKの朝ドラの王道でもある。先日は、登場人物のひとり、中学生の発言と、それに同意する同僚の対応がとらちゃんの「はて」を引き出す。いったん様子を見守るとらちゃん。はて、直前の出来事はこうだ。とらちゃんの職場に見学にやってきた男子中学生のひとりが、「おんなは働かなくていいではないか。家で家事と育児をしていればいいのに、なんでそんなに頑張るのか。合点がいかない」といった主旨の発言をしたのだ。これに対し、とらちゃんの後輩である男性同僚は「わかるわか...
2024.08.27 01:33韓国ドラマが後押しするジェンダー平等韓国ドラマは常に日本人女性を魅了してきた。視聴者であり続ける理由のひとつは、年々進化し、女性の気持ちに寄り添ってきたからではないか。韓国ドラマの制作現場では、相当にジェンダー主流化が進んでいるようた。それが、韓国のジェンダー意識の進歩とイコールであるのかどうか韓国に住んでいないのでわからないが、社会も同時に変わっていくだろう。スピードは違っても。もうすでに古いかもしれないが、2016年に公開された『私のIDはカンナム美人』という韓国ドラマがあった。日本では、BS日テレが一度放送している。美容整形で美しさを手に入れた主人公が、容姿を理由にいじめられ続けた過去から逃れて、生まれ変わる物語だ。韓国では比較的簡単に美容整形が受けられる。街に美容整形のクリニック...
2024.08.25 07:17みんな同じ、ってどういうことだろう平等とか差別とか対等などの言葉がでてくる文脈とからめて「優遇しすぎていて逆に不平等なんじゃないの?」という捉え方がでてくる場合がある。 たとえば、障がい者のための、なんとか。障がい者用のトイレがあったり、車椅子を用いる方を優先させなさい、とある座席やエレベーター。 「急を要するのは私だってそう」 「自分だって疲れているのに」 「階段つかれるじゃん」・・・ 実際に口に出してそんなこと、言う人はいないと思うけど、そんな思いを抱く人はいる。顕著なのは、ジェンダー平等に関することだ。ひとつは女性専用車両だろう。混雑する時間帯に、女性専用車両を設けるなんて、逆に不平等じゃない?などと言う人たちがいる。 しかし、そもそもなぜ専用車両が必要になったのか。考える必要が...
2024.08.17 23:36したくないことはしない、をする?38歳独身女性が、会社ではリーダー的な存在として働きつつ、ローンで、貸住居付きの家を買って暮らし始める。彼女は、家事をしない。お金を払ってハウスキープを頼み、食事は外食かテイクアウトで済ませる。そんなとき、同じ会社で働く男性同僚(女児がひとりいる)が現れる。彼は料理、掃除、洗濯など一般的な家事が得意であり女児の子育ても当然おこなっている。38歳独身女性が家事をしないのは、いわゆるちょっとしたトラウマだ。彼女の母親は、専業主婦だった。しかし決して楽しそうには見えなかった、と記憶している。それが原因なのか、あるとき、夫以外の男性とともに家を出てしまう。「ごめんなさい」、一言のメモだけを残して。ただあるとき、ひょんなことからこども食堂の手伝いに行く。料理はか...
2024.08.17 08:52ムシたちの多様性から考える昆虫MANIAC展に行ってきた。ありきたりの、おおざっぱな言い方をすれば。たいそう面白くて、展示をみている間中、テンションあがりっぱなしだった。ムシたちは必死でたんたんと生きている。喰ひ、交尾・交接し、子孫を残して死んでいく。「ムシ」というのは大きないわゆる一般的なくくりである。「昆虫」は6本の足を持つ「ムシ」を指す。8本の足を持つクモは、昆虫には入らない。かなりおおざっぱな言い方をすれば、ムシは「動物」という意味では、我ら人間と同じ仲間でもある。手のひらを太陽に、的な乱暴な言い方をすれば、うちらはみんな生きているのだ。そして、ムシにはいろんな「生き方」がある。面白いのは、擬態や、寄生だ。擬態はほんとうにさまざま。葉っぱや枝、花に似せるものもあれば、他...
2024.08.08 08:02美少年の愛と葛藤に映し出されるセカイYouTooの読書会では、この8月、『トーマの心臓』を読んでいる。1974年に『週刊少女コミック』で連載された萩尾望都の作品だ。とても古い。 ぼくは ほぼ半年のあいだずっと考え続けていた ぼくの生と死と それからひとりの友人について 少女が読むには大人びた、難しいストーリーだが、おませな、ちょっとリッチで文化的な家庭の少女たちが読んだのだろうか。1970年代に毎週、漫画雑誌を買えた女の子は、普通の子ではなかったのではないか。読書会では、読者層について、そんな話が出た。 今、アジアでは、美少年の美しい愛が描かれるボーイズ・ラブ・ドラマが満開だ。日本では、テレビドラマにも進出している。視聴者は女性が多いらしい。でも、少年愛が描かれる『...
2024.08.05 08:19生きること、暮らすことくもをさがす(西加奈子)を読んでいる。カナダに移住し、そこでガンに、彼女はかかった。カナダの医療体制は、いってみれば「アバウト」で「ゆるゆる」だ。アポイントメントはどこにいれればいいかわかりにくいことも多いし、入れてもそれが何らかの人為的理由で取れていないことも多い。いわゆる人的ミスも多発し、そのことで治療や投薬が予定通りに進みにくい。ただ、医療にかかる費用は、たとえ外国人であっても無料だ。人の命は、みな平等であるという考え方に基づいているようだ、一方日本は、国民皆保健。医療体制は整えられており、患者は身を任せていればまるでベルトコンベアーにのせられているように粛々と治療が進んでいく。何も声をあげなくとも医師や看護師がなにくれとなく、ある意味「勝手に」...