韓国ドラマが後押しするジェンダー平等
韓国ドラマは常に日本人女性を魅了してきた。
視聴者であり続ける理由のひとつは、年々進化し、女性の気持ちに寄り添ってきたからではないか。韓国ドラマの制作現場では、相当にジェンダー主流化が進んでいるようた。
それが、韓国のジェンダー意識の進歩とイコールであるのかどうか韓国に住んでいないのでわからないが、社会も同時に変わっていくだろう。スピードは違っても。
もうすでに古いかもしれないが、2016年に公開された『私のIDはカンナム美人』という韓国ドラマがあった。日本では、BS日テレが一度放送している。美容整形で美しさを手に入れた主人公が、容姿を理由にいじめられ続けた過去から逃れて、生まれ変わる物語だ。
韓国では比較的簡単に美容整形が受けられる。街に美容整形のクリニックがたくさんあるし、特に、最近のことでもなく、少々の造作は以前から行われてきた。ただ、この物語は、単純に整形して美人になれば幸せを掴める、というものではなく、実際は、「人は見た目ではない」と言わんとするルッキズムを否定するものとなっている。
つまり、だから女性を魅了するのだった。
それだけにとどまらず、大学生の恋愛の中や、夫婦の生活の中で起こるジェンダーの問題が、いくつも取り上げられている。
最近、日本でもNHKの朝ドラ『虎に翼』がジェンダー問題にあらゆる角度から切り込んでいることが話題だが、韓国ドラマはずっとそれをやってきた。『82年生まれ、キム・ジヨン』が韓国だけでなく日本でも小説としてベストセラーとなったのは2019年のことだ。以降も、韓国は、ジェンダーを意識した書籍やドラマを連打してきた。それは、必ず社会を変えるだろう。それぞれが一大プロジェクトであるドラマの制作委員会の後ろ盾を得て、私たちは強くなって、これからもジェンダー課題に立ち向かっていけるのだから。
『私たちは、韓国ドラマで強くなれる』は、エトセトラブックスの季刊誌「エトセトラVol.5」で2021年春〜夏に出版された。
今週末から9月にかけては、これを題材に毎週土曜日の朝の読書会を進める予定。
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〜フェミ読みで目醒める土曜日【朝7時〜8時】〜フェミニズム書を読んで語り合おう
タイトル: 【フェミ読み参加】
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