自分を「鋳型」に押し込んできた女性たちへ
「女の子らしくふるまいなさい。髪型も服装も女の子らしくして、誰にも好かれるように。」
アディーチェは、著書の『イジェアウェレへ フェミニスト宣言、15の提案』で、女の子にそんな言葉をかけることのないように、と提案します。
誰にも好かれる”素敵な女性”像は、それによって利益を得る人たちが作り上げた虚像。なのに、女の子たちはそれを目指すように育てられてきました。いつの間にか、その虚像は、女性たちの目標になってしまったのです。そのために、時間やお金も消費してきました。”素敵な女性”になるために、生きるための学びの時間さえも犠牲にしてきました。それは、自立を目指すものではなく、依存によってしか生きられない道であるにも拘らず。
アディーチェは、「私たちが生きる世界は、長い間、自分を折り畳み、人から好かれそうな鋳型のなかに自分を押し込んできたため、息ができなくなった女性でいっぱい」と言います。
そのとおり。鋳型はあらゆるところにあります。「生まれた子が女の子ならピンクの産着」から始まって、「レースやリボンのついたワンピース」、「習い事ならバレエかピアノ」「学ぶなら理系ではなく文系へ」など。そんなステレオタイプを鋳型だとアディーチェは言ったのです。
さらに、「多くの女の子たちが、自分を傷つけている人間の気持ちを忖度します。これは好感度なるものが招く最悪の結果です。」とも言います。傷つけられてもなお、その人たちの気持ちを尊重してはさらに傷ついてきたのが女性たちなのです。
こうして、自分らしさを忘れて、誰かのために生きてきた女性たちへ伝えましょう。
「自由に思うままにふるまおう。あなたが幸せでいるために。」
アディーチェと共に、私たちは、女性たちを鋳型から解放して、「あるがまま、そのままのあなたがよいのよ」って、伝えたい。
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