いま、女性には居場所が必要

 政府は、社会的不安に寄り添い、深刻化する社会的な孤独・孤立の問題について総合的な対策を推進するため、内閣官房に「孤独・孤立対策担当室」を設置しました。2020年以降の新型コロナウイルス対策の影響と思われる自死件数が急増したことも、緊急に対策が必要だと判断した理由です。

 世界では、感染拡大を防ぐために世界各地で行われたロックダウンと外出禁止・自粛などの対策によって、「陰のパンデミック」と呼ばれるドメスティック・バイオレンス(DV) やジェンダー不平等が、193の国連加盟国全体で20%増えたと推計されています。これは日本も例外ではありません。朝日新聞は2021年11月、「2020年の女性の自殺者数は前年より935人(15・4%)増え、7026人だった。男性が微減だった一方で女性が大きく増え、全国の自殺者数が11年ぶりに増加に転じることにつながった。政府が2日閣議決定した21年版の自殺対策白書はコロナ禍の状況を分析し、特に働く女性らが追い詰められている実態も明らかになった」と報じました。

 自殺者数は女性が増加に転じた(2021年版自殺対策白書)

 朝日新聞 女性の自殺15%増、7千人 非正規拡大が一因 全体は11年ぶり増

(2021年11月2日)

 特にパンデミックの下では、複数の要因が複雑に絡み合い、さらに孤独が問題を増幅します。誰にも相談ができない状況にあるからです。まずは、絡み合った問題をときほぐして不安を軽くすることがとても大事。そして、話を聞いてくれる人がいるという安心感は大きい。また、安全だと感じられない場所にいる場合は、物理的な居場所があることも大切です。

 いつでも安全な窓口が開いていて、話を聞く体制がある、頼れる居場所が社会のインフラになれば、人はもっと安心して生きられる。Alliance YouTooは、そんな居場所を作ります。

NPO法人YouToo

生きづらさを抱える女性たちの思いに「You Too」と寄り添う場です。 もやもやする気持ちを言葉にし、生きづらさの背景を考え、学び、生きやすい社会を作るために連帯して声をあげていきます。「わたし」を主語にして話すことで、あなたも、社会も、元気になる方法を探せるはず。 NPO法人YouTooには、あなたと同じ思いを持ったわたしたちがいます。