地方の介護施設で働く私。
わが職場では利用者様の朝食は夜勤者が作ることになっている多い時で18人分の朝食を合計1時間で準備しなくてはならない
男性職員は最初ここで「エッ」と声があがる
平成生まれ、いや中学・高校で家庭科を習っている世代だ
最初のコツを教えるとサクサクと調理できてしまう
平均90歳超えの女性たちは「男性がご飯を作ってくれるなんてありがたいことだ」と感動してしまうのだ
牛馬のように家事労働をしていた世代である。人が、いや男性が自分の食事を作ってくれる経験なんて今までなかっただろう。
しかし、男性利用者は違う
「そんなの女がいるんだから 女にやらせろ」と私を指さし、
男性職員に言っていることもある
人が作ったものを食べ、皿を洗ってもらう。自分でやったことなどなかったのだろう。
ひと昔前は自分で電車の切符も買えない男性がいたと聞いた。地方だから電車にはめったに乗らない。母親か妻がみどりの窓口へ行き、切符を手配していたのだ。
男女で役割を分担していたのだろうけれど、妙な特別意識を植え付ける。そして、一人で何もできない男性を量産していただけなのではないだろうか。
そういった意味で家庭科が男女共通の科目になったというのは画期的だと思う。
私には3人の息子がいるが、洗濯、料理、掃除など家事を教えてきた。家事は男女の役割ではなく生きていくための「必須スキル」なのだ
共働き家庭の多い現代。上の世代が作った「家事は女性の仕事」という意識はまだまだ抜けていない。家事も仕事もという女性のなんと多いことか。どちらかが倒れても家のことはどうにか回していけるという意識に変わっていくと良いけれど。
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