生きづらい社会をひっくり返せるのか?文化人類学に学ぶ読書会


2月からYouTooの読書会では、奥野克己さんの文化人類学を読んでいる。課題図書はこちら。 

 『ひっくり返す人類学——生きづらさの「そもそも」を問う』 奥野克巳著 

「現代の悩みを、外側から問い直す。 世界には、「貧富の差」のない共同体や、学校に行かず「教わる」という概念も持たない社会が存在する。常識をひっくり返して考えた時、議論すべき本質が見える。 」という。私たち女性のもやもやも、ここでひっくり返せるのではないか?そう思ってみんなで読み始めた。 

奥野さんは、ボルネオ島の狩猟民プナン人と生活を共にして文化人類学を研究している人だ。その経験を通しての気づきを何冊もの著書にしたり、Youtubeやインターネットラジオで発信もしている。生きづらさを感じる全ての現代人に参考になりそうなエピソードもたくさん集められている。 

そもそも、なぜ私たちは生きづらいのか?

・学校へ行かなければいけない。 

・親や先生の言うことを聞かなければいけない。 

・何時間も拘束されて仕事をしなければ生きていけない。 

それができないと、社会の底辺に堕ちる。 

でも、そんなことをしなくても幸せに生きている人たちが、今、この時代のこの地球にもいるんだ。ということを教えてくれる。権力や所有をひとりに集めず、シェアリングエコノミーが行き渡っている社会が、ボルネオ島のプナンの人々の中にあると。 たしかに、もともと、縄文時代は日本だってそんな社会だった。でも、米を作り始めたら、所有という概念ができたし、そのための土地や食糧を奪うための争いが起こることとなった。人は、生きるために奪い合う。今もそうだ。地に眠る石油や鉱物資源、水を求めて戦争をしている。恐ろしいのは、狩猟民は動物が敵だったけれど、現代人の的は人間だということ。私たちは平気で人間を殺している。シェアの精神がないために餓死する人はいるし、実際に武器で命を奪うこともする。一方で、食べ過ぎて肥満で病む人もいる。1%の富裕層が99%の富を所有するという。 

だったら、99%の人たちがこの社会をひっくり返せばいい。でも、私たちはプナン人みたいな暮らしに戻れるのだろうか? そして、プナン人には女性のもやもやもないのだろうか? 3月も引き続き読み進めていきたいと思います。 

 毎週土曜日の朝7時から8時 ZOOMで読書会やっています! 参加してみたいという方はこちらまでどうぞ。 Mail: projectyoutoo@gmail.com      

NPO法人YouToo

生きづらさを抱える女性たちの思いに「You Too」と寄り添う場です。 もやもやする気持ちを言葉にし、生きづらさの背景を考え、学び、生きやすい社会を作るために連帯して声をあげていきます。「わたし」を主語にして話すことで、あなたも、社会も、元気になる方法を探せるはず。 NPO法人YouTooには、あなたと同じ思いを持ったわたしたちがいます。

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