「むらさきロード」を寿ぐ陽の光を浴びて、NO SGBVを叫ぶ
「あるこうよ むらさきロード2024」が、今年も11月3日に東京ウィメンズプラザで開催された。「性とジェンダーに基づく暴力」(Sexual and Gender Based Violence =SGBV)のない社会を実現しようと声をあげてパレードをして第16回目を迎える。例年通り、午前中の賛同者のスピーチに続けて、午後からは「Break the Chain(鎖を断ち切ろう)」の音楽に合わせて踊り、性とジェンダーに基づく暴力のない社会を実現しようと声をあげながら渋谷の街を縫う。空は、昨日までの雨がすっかり上がり、この日を祝うかのように晴れ渡った。パープルとオレンジ色の風船を掲げた車に先導される約90名の紫に着飾った参加者の隊列に、休日に表参道を歩く人たちの視線は自然と集まる。手を振ってくれる若者や観光客であろうと思われる人々に、歩いている私たちは元気をもらった。 初回から参加を続けてきた「カラカサン〜移住女性のためのエンパワメントセンター」のメンバーは、今年のコールに合わせたプラカードを20枚も作成して持ち込んだ。両面を使って英語と日本語が両方記載された木製の、まさに永久保存版だ。パレードを先導する車とその装飾、運転、英語のコールを率いたのもカラカサンのメンバーだった。 パレード後の交流会では、様々な生きづらさを抱えた男女が次々にマイクを持つ。男性優位のIT業界で働く若い女性、女の子と過ごす方が居心地が良く、男性にからかわれ続けた男性。戸籍上の性別変更が認められた今でも男性が怖いと言う女性。親から継承した会社が男性ばかりで違和感が拭えない女性など・・ 思いは様々ではあっても、その裏には、社会の「こうあるべき」という魔物が潜んでいることに私たちは気づいている。 今年も国会議員や地元の都議、区議、フェミニスト議員連盟の市議、10月にジュネーブで開かれた国連の女性差別撤廃委員会の審議を傍聴してきた弁護士や、両性の平等やハラスメントに詳しい弁護士など、社会を変えようという強い思いを持つ賛同者が集結した。それぞれから掛けられた力強い言葉に、参加者がどれほど力づけられたかは、言い表せないほどだ。 一年に一度は、こうして「仲間がいる!」と感じられる場に集えることは大事だ。そのためにも、「あるこうよ むらさきロード」は必ず続けていかなければならない。そう思いを新たにした1日だった。
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