助けを呼ぶサイン #SignalForHelp

 新型コロナウィルスによる外出制限や自粛で誰もが家に閉じ込められた結果、昨年は世界中でDVから逃れる術がなく、辛い思いをした女性が多かったと言われている。日本では、女性の自殺者数が急増しているというデータもある。昨年、2020年の10月の自殺者数は2200人で、前年同月と比較すると男性が22%、女性が83%増加した。コロナ禍の失業者数は7割近くが女性だということとは無関係ではないはず。

 昨年のドメスティックバイオレンス(DV)の相談件数は、11月までで13万2355件になって前の年を1万3千件も上回り、過去最多となったと内閣府が発表した。自宅で過ごす時間が長くなり、ストレスや生活への不安感が増した結果、身近な女性への暴力に至る事例が増えたのが理由だと分析もしている。外出ができなければ、閉鎖された空間から逃れて声をあげることは難しい。

 そんな中、北米で考案されたのが声を出さずに伝えられる「助けて」のサイン。誰にでもできる、指の動きで助けを求める合図だ。少ないかもしれないけれど、人に会うチャンスを捉えて、気づいてもらえるようにサインを送る。確認した人は即座に対応してもよいし、他に助けを求めることもできる。

 #SignalForHelp

 英語ではあるけれど、使い方のよくわかる動画はこちらから。カナダではキャンペーンが話題になり、SNSで広まりつつあるよう。

 声に出せない「助けて」も、サインだと出しやすい。子どもにも上手に使う方法を教えることができたら、きっとよりスピーディーな支援につながる。日本でも認知が広がれば・・サインを出しても伝わらなければ意味がない。サインはSOSを出したい人、それを受け取る人の双方が知って初めて役に立つ。誰もが知るためにはSNSだけでなくテレビや学校を使ったキャンペーンも必要かもしれない。善意ある人の間に地道に伝えて広めたい。


    The Signal for Help was first introduced in Canada by the Canadian Women's Foundation on April 14, 2020



NPO法人YouToo

生きづらさを抱える女性たちの思いに「You Too」と寄り添う場です。 もやもやする気持ちを言葉にし、生きづらさの背景を考え、学び、生きやすい社会を作るために連帯して声をあげていきます。「わたし」を主語にして話すことで、あなたも、社会も、元気になる方法を探せるはず。 NPO法人YouTooには、あなたと同じ思いを持ったわたしたちがいます。