ビクビクマンの武装について

先日、幼馴染みと久しぶりに食事をした。外資系コンサルタント会社で仕事を長年していて、結婚はしているけど、お子さんはいなくて、夫は長く単身赴任で、基本、日々の生活は夫とは別々な彼女。いろんな話をした中で彼女が「あ、また夫に怒られるわ。私、なんか、しょっちゅう夫に怒られるよー。なんだかんだ、よくわかんないんだけど、オマエはダメだって言われてばっかり。なんかいろいろ。」とイヤそうに言うのを聞いて、ちょっと啞然とした。

都内の中高一貫校から推薦で難関私大に進学、卒業後新卒でコンサルタント会社に就職、コンサルタントとして第一線で働いている「優秀」な彼女を、夫はどこをどうしてダメだしするのか?(笑)モラ夫か?

夫ね、同じ大学卒業で、マスコミ企業勤務。まあ、優秀で仕事も出来る人かと思うけど。

ゾッとした。多分モラ夫だな。よくそんなのと結婚続けてるな。幸か不幸か、子どもいないわけだし、そこそこ収入もあるし、離婚できるよね。

まあね、夫は基本家にいないし、彼女も収入あるから、ある程度好きなこともできるし、そのへんで気にならない範囲なのかな、と思ったりした。

にしても、こんな「優秀」な人でも、夫からの意味不明な「下げ」を受けて、それを受け入れているんだなと。

疑問に思わんの?

なぜ、そこにいる?

「私、バカだから、気が付かずに夫の支配下に入ってしまって身動き取れなくなっていて‥」って言う女性いるけど、いや、そこそこ「優秀」な女性もね、「意識していないと」入ってしまうものなのかも。

わたしが関わる社会人のサークル(歴史研究)にも、パワハラなヤツはいる。ヤツは常に自分の支配下に組み込める人材をサーチし、可能性を感じたら、支配下に置くべく仕掛けてくる。私がいない時に、新入会員さんに仕掛けてくる。わかりやすい。

私は新人さんに、なんとかして支配下に入らないでとお願いしている。頭のいい人、能力高い人で、支配下に入って、かつうまく立ちまわったりする人もいるけど、そういうのはやめて、そもそも支配下に入らないで、と。

逃げる、わけわかんないふりする、たまには逆襲するなど、時々トラブルになってもいいから、意識して支配下に入らないでと言ってる。たとえなんらかの理由で、新人だとか後輩だとか、弱い立場であったりしたとしても、人間としては対等だから、人間性まで貶められないよう意識してねって。それに、パワハラなヤツは、一人支配下に入れると、その成功体験をもとに次々と人材を捕獲し始め、被害拡大するから。

パワハラなヤツね、見た目シュッとした男性、学歴もそこそこ、大手企業勤務で、専門職で、専門技術もなかなからしい。歴史知識もなかなかのもの。

何事も一見そつなくこなす、そんな「若者」。おっさんじゃないよ、若者。私ぐらいのオバチャンは、そのパワハラ気質とモラ夫への可能性を察知するが、なかなかわからないらしい。

彼はね、その見た目、そつない所作、学歴、専門性(ニッチな)、歴史への豊富な知識、それらで自分を「武装」しているのだと思う。ビクビクしながら。人に侵されないように。彼は彼なりに必死なのはわかるけど、そんな彼のビクビクに付き合ってられないしね。

他者を尊重できない人のそばにいるのは、ただただ不幸なのでね。



NPO法人YouToo

生きづらさを抱える女性たちの思いに「You Too」と寄り添う場です。 もやもやする気持ちを言葉にし、生きづらさの背景を考え、学び、生きやすい社会を作るために連帯して声をあげていきます。「わたし」を主語にして話すことで、あなたも、社会も、元気になる方法を探せるはず。 NPO法人YouTooには、あなたと同じ思いを持ったわたしたちがいます。