私の婚活振り返り①

「非の打ちどころのない立派な」人

先日、婚活を行い、遠回しに断られた。そのときのことを振り返ってみる。

先日、親切な女性の知り合いが、私の婚活にと男の人を紹介してくれ、先方の下の名前(Aさん)しか知らないままランチをしに行った。(以下、わたしのことは「I(ちゃん)」とする)

私自身は40代後半で、相手は私より7つほど歳上、身なりはカジュアルながらきちんとしていて中肉中背もしくは長身やせ形、年齢より若く見えて歯がとても白かった。日本で有名難関大学を卒業後、有名企業に勤め、若くして結婚し、駐在で来たこの国が気に入り日本はつまらないし娘のためにもよくない(ガラスの天井がある)ため、転職し移住したとのことである。そして数年前に離婚。

非の打ち所がない立派な人だなぁと感心した。

もし私が婚活アプリのようなものに登録したら、この人は人気でマッチしないかもしれない。

振る舞いもあたりが柔らかく、私のグラスが空になった時にもさっと水を注いでくれた。(私は1度もそれをしなかった)

どんなに素晴らしい人であっても、初対面の人との結婚を考えるのは、一目惚れの場合でもなければ、どちらかというとしんどい。しかし婚活成功者はそんな甘ちゃんなワガママは言わないだろう。特に、こんなに条件の素晴らしい人に。

いろいろと雑談をした。このくらい少し歳上の日本人男性とは、上司(または先輩)部下という立場以外で話した事がなかったので新鮮だった。

話題はこんなことだ。

・自炊について

・趣味(Aさんはスポーツ戦、読書。村上春樹など)

・バブル時代のあれこれ

・家族が何をしているか

・今までの婚活経験について

私からはこれまでの人生について話した。

・勉強は得意ではなかった

・前付き合って別れた人に「お前は俺の時間を無駄にした」と言われた

・若気の至りで婚約し破棄したことがある

ただし「仕事はできない方です。クビにはなった事はないです」と言ったのは、ちょっと盛りすぎた(悪い方に)ので後悔が残る。前職では、評判と評価はむしろ良かった。

それに、今やっている勉強は楽しい。

以前アプリで婚活をした時にメンタル疾患を患っている人がいて、メンタル疾患は怖いしタイプでもなかったからお付き合いしなかったが、時々どうしてるかなと思い出すことが、といったことも正直に伝えた。

Aさんにどうして離婚になっちゃったんですかと聞いたところ、はっきりとした理由はないのだというような事を言っていた。

「えー。せっかくコミュニケーションのチャンスだったのに。」

と言ったら、少し顔を歪めていた。もしかして怒ったかもしれない。センシティブな事について部外者がいらない事を言ってしまったのかもしれない。

Aさんから「Iさんは、結婚はしたいですか」と聞かれて

「パートナーは欲しいけど結婚は良くわからないです。でも結婚してると、入院した時に看病しやすいのは良いと思います。あと皆が独身だと、行政が大変でしょうね。」

と答えた。

私はAさんにどうして結婚したいのか聞いたら「人は1人では生きていけない」という答えだった。

私も同感だが、1回結婚して、子供が2人いてもそう思うんだーと思った。20代からずっと家族を大事にして生きてきた人だから、なおさらそう思うのかもしれない。

カフェでひとしきり雑談した後、食事をした。食事をしながら、いろいろ思った。

私も若くないし、相手の滑舌が少し悪かったこともあって、老後を想像した。寝たきりになったこの人のオムツ交換できるかな?とも考えた。そして、ペットを飼う時、私はこの子の世話をちゃんとできるだろうか、と悩んだことを思い出した。

インコの世話も満足にできなかった私なのだ。

老後の世話って親ですら嫌なのに(もしかしたらそうじゃないのだろうか)それを喜んでやる関係性って、どんなものだろう。少なくとも、友人関係のようなものは必要だろうと思った。いずれにせよ初対面でそんな事を心配してもあまり得るものはない。

こんな立派な人と結婚したら、両親や家族は安心するし喜ぶだろうな。私に無茶を言った上司も、少し私に対する態度を変えるかもしれない。

食後、私が「私のとりとめのない話を聞いてくれてありがとうございました」と言ったら「いえ、とても楽しかったです!ありがとうございました」「またお会いしましょう」と言われて別れた。

Alliance YouToo

生きづらさを抱える女性たちの思いに「You Too」と寄り添う場です。 そのうえで、もやもやする気持ちを言葉にし、生きづらさの背景を考え、学び、 生きやすい社会を作るために連帯して声をあげていきます。 心理的安全性を確保しつつ「わたし」を主語にして話すことで、 あなたも、社会も、元気になる方法を探せるはず。 Alliance YouTooには、あなたと同じ思いを持ったわたしたちがいます。