昔話の家父長空気
寝入りばなに、「よく眠れる」とあるYouTubeの読み聞かせ音声を聞いていた。
昔話だという。
嫁と、姑が、同タイミングで子どもをさずかり、同日出産した。
すると、どちらがどちらの子供かわからなくなってしまった。子どもは男と女。
嫁も姑も「男の子が自分の子供だ」と言い張る。
子どもを取り上げた医者も産婆も当惑する。
そこで、女の子どものからだにあるアザが、嫁と姑のどちらかにあれば分かるのではないか、というアイデアが出る。
あざは、嫁のからだにあった。
嫁は「たしかに私のこども」と泣き崩れる。
聞けば「夫が、なんとしても男の子を産めというから・・・」と。
嫁はわが子を抱きしめて、さらに泣く・・・という流れだ。
ふむ。
こうしたことは、あながち架空の話ではなかったのではないか。
あまりに典型ちっくなのだけれど。
「不適切」という言葉が「流行った」けれど。
いにしえの日本の慣習、空気、思考。
お嫁さんが、こどもを抱きしめた・・・というところで救われる気がするのだ。
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